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ガム アーカイブ

ロッテ「ガム製造」・・・その1

石鹸を製造してある程度の成功を収めた重光でしたが、同業者も増えだし、先行きに不安を持っていました。

ある日、進駐軍のジープのまわりに群がり寄ってガムをせがむ子供たちの姿を見て、「これだ!」と重光はガムの将来性を見通しました。

ガム事業へのはじめであった。

昭和22年4月、チューインガム原料として外国製品に利用されている南米産天然樹脂が、少量ながら国内にもあることを知り、これを購入して当時としては最良の品質を持つガムを完成させました。

しかし、南米産の天然樹脂は絶対量が少なかったのです。

ロッテ「ガム製造」・・・その2

南米産の天然樹脂は電気の絶縁材とか、歯科医が歯形をとるときなどのように、特殊なところでしか使用されていませせんでした。

当時、他のガムメーカーは戦時中に日本軍が航空糧食として唾液分泌の促進のために用いていた酢酸ビニール樹脂を基材にして製造していました。

重光は天然チクルの優秀性を知りつつも、そのような事情からやむなく酢酸ビニールを使用してガムの生産を続行するしかなかったそうです。

ロッテ「ガム製造」・・・その3

チューインガムの初期の製造方法ですが、ガムベースとして使用されていたのが、新日本窒素株式会社で製造していた、窒素ビニールである酢酸エチル50%入りの酢酸ビニール樹脂です。

その重合度は2千ないし3千のものでした。

これくらい重合度の高い酢酸ビニールを使用した場合には、多量の可塑剤を使用しなければいけないので、戦時中より塗料用可塑剤として、大八化学株式会社で製造していたジプチルフタレート(D・T・P)が使用されました。

ロッテ「ガム製造」・・・その4

エステルガムは当時、あまりなかったので松脂、そして、砂糖は統制下に置かれていたのでサッカリンやズルチン、香料としてアミノルアセテートを少量添加してバナナ様の香りをもたせたといいます。

重光がチューインガムを製造し始めた22年頃になると、酢酸ビニールも大分改善され、重合度1200ないし1500のものが製造できるようになりました。

積水化学株式会社が風船ガムの製造を開始し、『金太郎ガム』を発売したのものこの頃のことであったとロッテの社史はいいます。

ビニール風船の原料を製造していたのも積永化学であるから、符節が合います。

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